瀬戸内国際芸術祭
浜辺の歌
アラビア湾岸文化圏では船乗りの無事を祈って、ナツメヤシの葉で編んだ篭に火を灯し、海につけて治めるという祈りの儀式がある。伊吹島で木造の船を造っていた旧造船所を舞台に展開される、祈りのインスタレーション。
つながる海
インドネシアの6人組アーティストコレクティブ「ゲゲルボヨ」が、島国である日本とインドネシア間の類似性を表現した作品を作る。 作品の舞台となる旧郵便局は、瓦に「〒」マークが残る珍しい建物。モダンな雰囲気あふれる旧郵便局が悠久の時を感じさせる。
ものがみる夢
旧小学校の2つの教室内に「海の庭」「島の庭」を制作する。「海の庭」は、さまざまな形状の漁網を活用し、教室から見える美しい海や島の景色を借景にした作品。「島の庭」は、今は使われなくなった水瓶や釜などを使用した、かつての伊吹島の生活を想像させる作品。
パサング
「パサング」とはインドネシア語で潮流、またはペアを意味する。 地元漁師が漁船に持ち込んだ木製の家形お守り「ふなだまさん」を 2つの掌に載せた様子などから発想を得た作品を設置する。
伊吹の樹
伊吹島には出産前後を女性だけで集団生活し、家事から解放され養生する風習があり、その場所を出部屋(でべや)と呼んでいた。 生命の誕生の場である出部屋の跡地に、作家は生命の樹を植えた。 作品の一部であり、生命力を感じさせてくれる「アロエ」も見栄えがあり、見るたびにその姿を変える。
イリコ庵
「島の小さな集会所」として、島民も利用している東屋。 建築素材には、イリコの加工に使うせいろや島の石垣、瓦、廃木材などを使用している。坂道で疲れた際は、イリコ庵でホッと一息つくのもおすすめ。
トイレの家
天井や壁のスリットからの光は様々な地域の方向を表し、伊吹島のお祭り時期などにに光が射し込むよう設計されている。あたかも迷路のような構造のトイレの家は、伊吹島内のワクワクする入り組んだ路地を連想させる。